気の利いた袋、作りました
12月の手創り市、終了しました!
午前中ぽかぽかと暖かかったせいか、とても盛況だったように感じました。寒い中ご来場くださったみなさま、ありがとうございました。
さて、今回の市には新作をいくつか持って行きました。その作品は先月の手創り市出展の中、ある会話がきっかけとなり生まれました。
ある男性(推測:60代のお方)が声をかけて下さる。「ぽち袋いいね!でもお札を折らずに入れられるぽち袋はないの?」と。
「ありがとうございます!」とお答えしたものの、大きさ的にそれは普通の封筒ということになるのかな……と、しばし考える私。
確かぽち袋の「ぽち」の部分、これっぽっちの”ぽっち”、小さなという意味があり、心付けや祝儀などをそそっと渡す為の袋がはじまりなはず。
なので、ぽち袋はできれば小さい方が美しいと思うし、あまり大きくしたくないというのが私の考えでした。
しかし、そのお方は「俺は新札を折りたくないんだよ」と仰る。なるほど、その気持ちはわかります。なぜかもったいないような気もするし。
例えば、バスガイドさんなどに少しの気持ちとして渡す時にはご祝儀袋も仰々しく、お札が折らずに入る気の利いた袋をいつも探しているのだけどあまりない、とも。
結婚のお祝いは新札でというのは習慣となっていますが、心付けを新札で渡したいというそのお方の想いには感動しました。(心の中では涙がほろり)
でも、ぽち袋は大きくしたくないという私の中の小さな美意識は譲りたくなく、気の利いた袋を作ることにしました。そうしたところ、ギフト券など折りたくないものは案外あるのだなと気がつく。封筒としても使えた方が使い勝手が広がる思い、B5三つ折りも入る大きさにし、宛名シール付き。
おかげさまで、好調だった封筒たち。いつかあのお方に発見してもらえたら嬉しいな。
〈おまけ〉
お客様にいただいた、鬼子母神境内にある菩提樹の落ち葉。
和紙漉き体験のことや小川町のことについていろいろお話しした後、帰り際に「これっ…」と渡してくださいました。「ちょっと変わっていて面白いし、菩提樹ということで縁起もよさそうだからどうぞ」とお裾分けいただきました。この素敵なご婦人による嬉しすぎるご厚意、心の中で小躍りしたのは言うまでもありません。
この時期、屋外はとても寒いのですが、温かい手創り市でした。